乳がんの手術3回の経験あり!抗がん剤治療2回、放射線治療2回。
左腋リンパ節郭清(左腋のリンパ節を取る手術)をした後遺症として、リンパ浮腫になった。手の先から左腋まで2倍近く腫れあがった。セルフケアを続けてながら、少しずつではあるが、腫れが引いていった。ここ1年くらいは、リンパ浮腫罹患者であることすら忘れていた。
あれから5年。「治ったか? 治ったよね!」
ところが最近、「また腫れるのか?」とちょっと不安である。
最近、ちょっと調子に乗ってはいた。リンパ節郭清(リンパ節を取る)した左手を使いすぎた。何故なら私は左利きなのだから。
- リンパ浮腫の自覚症状は以下の3つです。
- 「お星さまキラキラ運動」をすると楽になる。
- リンパ浮腫を悪化させない日常生活の注意点は以下のとおりです。
- リンパ浮腫を悪化させないセルフケア。ポイントは3つ!
- スキンケアの次はリンパドレナージ
- まとめ
リンパ浮腫の自覚症状は以下の3つです。
- 腕が重い、だるい。
- 皮膚が硬くはった感じ
- 指で圧迫したときに、痕が残るかどうか
リンパ浮腫の自覚症状としては、1と2。
少々腫れぼったいが、3までは行っていない。
先日、バラの鉢植えを持ったときに、トゲが二の腕にあたった。あたった程度だった。
血がでるわけでも、痛くもなかったが、ひっかいた跡が2本残っている。
そうだ。傷はNGだったのを思い出した。
そういえば、最近、左手が重い。
「お星さまキラキラ運動」をすると楽になる。
腕に腫れがでてくると、無意識のうちに心臓より上に手を上げて、手首を裏表に返して動かしている。(お星さまキラキラとお遊戯でもするように)
5年前に腕がパンパンに腫れていた頃、これを私は「お星さまキラキラ運動」と名付けた。
車の運転中、信号停止したときに、この「お星さまキラキラ運動」をする。
すると手を振る私を見て歩行者は「手を振ってくれているけど、知り合いか?」と悩みながら横断報道を渡る人、手を振り返して「?」の人もいたりした。
最盛期(パンパンに腫れていたころ)からすると、左右の腕の大きさの違いはまだわかるが、「リンパ浮腫罹患者」であることを忘れて生活をしていた。
左利きだから、ついついすべてを左手でしてしまうのだ。
左手首を右手の親指と中指を回して、手首が太くなっているかどうかを測っている。感覚的に腫れ具合がわかるようになった。
(最盛期にはきちんとメジャーを使って手の甲・手首・前腕・上腕を毎日測って記録していた。)
いまは、手首から指先の腫れはないが、腕がちょっとね。危ないかもね。
「リンパ浮腫 忘れたころにやってくる」
リンパ浮腫を悪化させない日常生活の注意点は以下のとおりです。
- ケガや虫さされなどによる感染を避ける。
- リンパ節を切除した側の腕は、リンパの流れが低下しているため、感染や炎症を起こしやすい。
- 外での作業は手袋、長袖を着用する。
- 虫にさされたときには、ひっかいたりして皮膚に傷をつけない。
- 日焼けの炎症でむくみが強くなることがあるので、日焼け止め対策を心がける。
- 重いモノをできるだけ持たない
この注意点をことごとく無視して、ここ1か月で全制覇してしまっている。
そりゃ、腫れるよね。
リンパ浮腫を悪化させないセルフケア。ポイントは3つ!
やっぱり、自分でなんとかするしかないのである。
スキンケア
リンパ浮腫は、炎症が発症や悪化させる。
だから、炎症を起こさないようにするスキンケアが重要である。
ポイントは
- 皮ふを清潔する。
- 皮ふの乾燥や角化を防ぐ。
- 皮ふを傷付けないようにする。
1.皮ふを清潔する。
毎日お風呂に入る。湯舟の中でゆっくりと、硬くなった皮ふを柔らかくしたいのだが、
長湯をすると血行がよくなる。
↓
リンパ液がたくさんできる。
↓
リンパ節郭清(リンパ節を取っている)しているため、行き場を失ったリンパ液が、腕に溜まってしまう。
↓
腫れる。
これはもう何度も経験済みである。この溜まったリンパ液を流すのがリンパドレナージである。
2.皮ふの乾燥や角化を防ぐ。
加齢も原因であるが、抗がん剤、放射線の影響で皮膚が乾燥しがちのところに、リンパ浮腫も加わると、
皮ふの乾燥
↓
皮ふの角化(硬くなる)
↓
皮ふが切れる(傷ができる)
↓
リンパ浮腫の悪化
これを防ぐには1にも2にも、保湿あるのみ。
私の場合は、左腕だけではなく、全身も乾燥しているので、全身ケアをすることになる。
保湿クリーム(ボディークリーム)は、安いのから高いものまでいろいろと試してきた。
- 安い保湿クリームを大量に塗っても保湿力は弱い
- 高いと効き目があるだろうと購入するが期待はずれ
結局、落ち着いたのは、セタフィル(レストレーダムシリーズ)だった。
定期購入で、私にとっては値段も高く躊躇したが、結果的には「適量で保湿力が一番よかった」と感じていて、いまも継続使用中である。
スキンケアの次はリンパドレナージ
リンパドレナージとは、リンパ液の流れが滞っている部分にわき道を作り、正常に機能しているリンパ節にリンパ液を誘導するマッサージ方法。
私なりにわかりやすく説明してみると、
川に水が流れている。一級河川と合流する手前で堰き止める工事をした。(左腋のリンパ節を手術で取った)
堰き止められて、行き場のなくなった川の水は、どんどん水かさを増していく。(腋にリンパ節がないわけだからそこでリンパ液はストップする。どんどん腕が腫れていく)
これをどうするか。
水かさの増した川のそばに流れる小さな小川に少しずつ水を流してやる。チョロチョロと流れる小川から少しずつ一級河川に水を流してやるのである。(リンパ液の通り道、つまりバイパスを作る)
ということで、何とか「リンパドレナージ」をご理解いただけましたでしょうか。
そうして、セルフリンパドレナージをするのだが、一般的に行われているマッサージや美容用のリンパドレナージとはやり方が違うのである。
一般的なマッサージや美容用のリンパドレナージは、リンパ節がないような状況を想定していないのである。
リンパドレナージをしてくれるところを探し回った話は次回に。
まとめ
リンパ浮腫との闘いも、乳がんの経過観察、ホルモン剤と同じく、ずっと続くんだなといまさらではあるが、再認識した今日この頃である。
あとは、軽い運動をすることと、お助けグッズを総動員して「いかに楽にできるか」を考えてやってきた。
心臓より上に手を持っていき、「お星さまキラキラ運動」は超おすすめ。
肩をゆっくりと回す
お助けグッズは試行錯誤しながら、購入してみたり、自分に合うように作ってみたりした。
意外なものが役にたってくれたり、それを発見するのが楽しかったり。
何故なら、私は「明るい乳がん患者」なのだから。
「治療中、お助けグッズ」はまた次の機会に!
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