乳がん告知はスタートライン

切ってしまえば終わりだと軽く考えていた乳がん。乳がん告知はスタートラインにたったにすぎない。その後再発、再々発。ただいまホルモン療法継続中。治療のこと、お金のこと、気の持ち方で大きく変われることなど、私なりに体験したことを書いていくブログです。

失敗しないウイッグの選び方!乳がん術後の抗がん剤の脱毛で6個購入してわかったこと

私は3度乳がんの手術をして、術後の抗がん剤を2回経験した。

乳がんの抗がん剤は脱毛は必須なので、2回の脱毛を経験し、いまも「かつら」を使用中だ。

すでに発毛はしているものの、まだしばらくは使用することになる。

私はウイッグとは言わないことにしている。ウイッグというと「脱毛を隠すための後ろめたさ」という、何か暗いイメージに捉えてしまうからだ。

明るい乳がん患者の私は、丸ハゲになった頭に帽子を被るというイメージで、愛情を込めて「かつら」と言う。

しかし、今回は今からウイッグの購入予定の方、特に「仕事先でもバレないウイッグ」を今から購入という方にも読んでいただきたいと思い、かつらではなく、「ウイッグ」と言わせてもらうことにする。

 

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脱毛前に準備する3つのことは?

  1. 髪を短くカットしておくこと
  2. 早めにウイッグの準備をする
  3. 自分に合うウイッグを購入する

 

1.髪を短くカットしておくこと

長い髪が抜け落ちるのを見て落ち込む友人の姿も見てきた。

「抗がん剤の副作用には負けないぞ」という決意も込めて、私は抗がん剤治療が決定した段階でバリカンで丸坊主にした。

抜け毛が想像以上に部屋の中に落ちるので、短くしておくほうがいい。

 

2.早めにウイッグの準備(下見)をする。

ウイッグの種類にもよるが、既製品・セミオーダー・フルオーダーによって、すぐに手に入るものと、2~3週間、1~2か月かかるものもある。値段にもかなりの差がある。

発毛し始めるのは抗がん剤終了後の2~3か月後からなので、ウイッグは最低でも1年間は使用することになる。あわてて購入すると失敗をする。

 

3.自分に合うウイッグを購入する。

自分に「似合う」も大事だが、自分のライフスタイルに「合う」ウイッグを探すのも大事である。

 

毛の種類の特徴。(人工毛、混合毛、人毛)

人工毛…色の種類が多く安く買えるが、毛にテカリがあり不自然さはある。静電気で毛が縮れてくる。

混合毛…人毛も入っているため、自然さはあるが、人工毛のところは静電気で縮れる。

人毛…自然、毛染めやパーマも可能だが、価格が高い。色あせするが毛染めで対応することができる。

 

ウイッグの価格(既製品、セミオーダー、フルオーダー)

既製品…価格は1万~10万円

    決まった色、大きさ、髪型。

    スタイルの変更はできない。サイズ調整が難しい。

 

セミオーダー…価格は5万~30万円

    長い髪のウイッグを好みのスタイルにカットできる。

 

フルオーダー…価格は30万~80万円

    頭の型取りしてから作る。毛質・髪型・カラーが豊富。

    出来上がりまでに1~2か月かかる。

 

「既製品の混合毛」を購入した理由は?

私は、乳がんで抗がん剤を2度経験し、2度の脱毛経験がある。

私が、既製品の混合毛のウイッグを選んだのは、以下の3つの理由からだ。

  1. 価格
  2. 見た目
  3. 手入れが楽

 

1.価格

「マリブ」というメーカーの10万円(人工毛と人毛の混合)のウイッグを購入した。

雑談の中で、乳がん後の抗がん剤治療のため購入すると言うと、10%の割引をしてもらえたので9万円で購入できた。(割引があるとは知らなかった)

「マリブ」の店舗では「おしゃれ用」も扱っている。脱毛前に購入するわけだから、自分から言わないと店員さんにはわからない。勇気をもって「治療のため」ということをはっきり言ったほうがいい。

 

見た目
予算は1~2万円のだったのだが、何点か試着してみたら、やはり自然に見える(人工毛と人毛の混合)のは10万円前後のウイッグだった。

予算を大きくオーバーしてしまうが、仕事を持っていて、しかも治療中ということを伏せなければならなかったので、「いかにもウイッグ」と見えるウイッグは避けたかった。

 

手入れが簡単

自分でシャンプーすることができて、乾けば、自然に元のスタイルに戻る。(人毛のみだとスタイリングが必要)私はズボラなので、手入れが楽なのは助かった。

 

9万円の「マリブ」のウイッグを選んだわけは?

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私は「マリブ」というショッピングモールに入っている店で購入した。

乳がんになる前から知っていたメーカーだった。

ズボラな私は、毎月の白髪染めなど想像がつかなかったので、

「白髪が生えてきたら、丸坊主にしてウイッグを被る」という夢があった。

そのため、一度試着したことがある。

「マリブ」のウイッグで、自然に見えるウイッグは15年前18万円くらいは出さなければならなかった。(その後、白髪が生えてこなかったために購入するには至らなかった)

それが今回はウイッグ必須の状況で、9万円(18万の半額)で自然に見えるのならと、購入することを決断した。(年々、値段は下がり、質もよくなってきているのが実感できる。)

MALIBU WIG(マリブウィッグ)

 

私は、車で30分もあれば、病院が勧めるどこの大手メーカーのサロンにも行ける位置に住んでいる。

しかし、

  1. 大手のメーカーは高くて手が出ない。
  2. 個室サロンなどは備えてあるが、予約が必要などで忙しい私には無理。
  3. 高いものだとメンテナンスも必要でお金も掛かる。
  4. レンタルもあるが、結局は高額になる。

「マリブ」だと、家から15分のショッピングモールの中にある。

時々、セールをしているので、半額で購入できることもある。

既製品だが、頭のサイズに合わせて、縫い込んでくれる。

 

2度の脱毛経験者のウイッグ選び方は?

ファッション感覚で使用するのなら、安価なもので、いろんな髪型、カラーを楽しむのもいいかもしれない。友人は今日はロング、今日はショートと楽しみながら着用していた。

しかし、私の場合は、「乳がんの抗がん剤で脱毛している」という部分を伏せなければならなかった。

 

1 自毛と同じ色・スタイルを選ぶ。

元がロングヘアの人ならカットして短くしたということにもできるが、元々がショートカットだった私は、必然的にショートカットのウイッグを選ぶことになる。

初めて購入したウイッグは少し茶系が入ったものにした。(普段は毛染めしていないので、気分を変えてと思ったのだが)

脱毛時はいいのだが、自毛が生え出すと、襟足やもみあげあたりの黒い自毛がウイッグの下からのぞいてくる。

 

2 2個、同時購入して使いまわして劣化を防ぐ。

脱毛前にウイッグに慣れておこうと早めに購入したのだが、「混合毛」のため、襟足が1ヶ月くらいでチリチリと縮れてきた。

仕事以外での着用(自宅など)のために、雑貨屋さんで「毛染めしている高校生が学校に行くときに被るウイッグ」(100%人工毛)というのを1万円で購入した。

 

1万円のウイッグは見た目の不自然さはあるが、我慢して使用した。

最初にマリブで購入したものは少し茶色。サブ用に雑貨屋さんで購入したものは黒である。

不自然さを隠すために帽子などを被ってみるが、「今日は黒い毛」「今日は茶色」となってしまう。仕事先に行くときは、どうしてもメインのみを使用することになるので、劣化もしてくる。

 

結論は?同色・同スタイルを一度に2個購入がベスト!

ウイッグは複数購入が必要になる。

私は2度の抗がん剤副作用による脱毛を経験した。

2回の脱毛で購入したウイッグは、部分かつらも含めて、結局、合計6個になった。

ウイッグに関するアンケートで見ると、1つ購入が43%、2つ購入が47%、3つ以上が10%とある。

 

2度目の脱毛時には、前回の教訓を活かしたウイッグ選びをした。

やはり、家から近い「マリブ」で購入。
前回の脱毛時に購入した「茶色のウイッグ」を使うつもりでいたので、チリチリになった襟足部分を取り換えてもらい、自毛が伸びてきても襟足が気にならないように、襟足も長い毛に付け替えてもらった。お直し料金は5,000円だった。(お直しに時間がかかるので、脱毛が始まる前に)

 

しかし、これは4年前に1年以上も使用していたウイッグなので、襟足などのお直しをしても、毛のペタンコが気になった。

既製品なので、ペタンコの部分の増毛まではできない。茶系のカラーが入っているので、悩んだ末に買い替えることを決めた。

お直し料金を5,000円支払った後だったが、内側の布も劣化している。これをもう1年半使用するのは無理だと思った。

前回と同じ品番(茶系)のものが30%引きで売っていたので、それを手に取った。

しかし、前回の教訓「自毛が出てきたときの色の違い」である。

30%引きは魅力だったが、今回は自毛と同色の黒にした。

 

前回の教訓で黒を購入したので、自毛が伸びてきても違和感はないのだが、1年半も使い続けるとやはり、ヘタってくる。(自宅近辺ではサブのウイッグを使用していたが)

私のように、「仕事先にバレないように」という理由があるのなら、
最初に思い切って「同色・同スタイル」を2個購入して、使いまわすのがベストだなと感じた。(セールを狙って購入すれば負担は少なくて済む)

次回はそうしよう。(次回がないのを願うけど)

 

1年以上使用を続けると、髪の毛のヘタリ以外にも、内側のネット(伸縮性の布に髪の毛が植えてある)の痛みがひどくなる。

高額のものを購入しても結局、メンテナンスの必要性は同じである。

私の購入したものも修理は可能だが、1週間は掛かってしまう。その間に仕事がなければいいのだが、そういうわけにはいかない。(同型・同色をもう1つ持っていればいいけれど)

結局、値段には関係なく、これがいいなと思えるウイッグに出会えたら、同型・同色を2個買いがいいと思った。

スーツや靴などでも同じことを言われているが、毎日同じものを履き続けるよりは、ローテーションすると痛みが少ない。ウイッグも同じである。2個を使い回すのがいいと思う。

サブ用に購入した1万円のウイッグは、雑貨屋さんで購入したのであるが、販売員のお母さんがやはり乳がんで、30万円のウイッグを購入されたそうである。
しかし、いくら高いものを購入しても「ウイッグは消耗品」だと言った。

私も同感だと思った。

 

マリブのウイッグを楽天で見つけました。(アマゾンにはありませんでした)

人毛100%が破格の値段です。「自然色」もあるので、サブ用に
購入するか迷っています。↓↓↓


 

 まとめ

乳がんになって、手術・抗がん剤・放射線治療・ホルモン剤などの治療費のみを考えていたが、予定外の出費は多い。

私は、結果的にあれこれと手を出してしまい、1個が1万円~10万円するものを6個も購入してしまった。

ただ、6個も購入したからこそわかった「最初から同型・同色の2個買い」がいいということが分かったのである。

 

脱毛が始まったら、ウイッグの準備だけでは済まない。

がん保険に入っていたらと後悔するが、仕方がない。

ウイッグのお手入れの仕方、眉毛、まつ毛の脱毛対策などは、次回にお伝えすることにする。

眉毛がなくても、まつ毛がなくてもそれを楽しむ。

何故なら私は「明るい乳がん患者」なのだから!

 

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MALIBU WIG(マリブウィッグ)


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